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一日 ページ1
5時に目が覚めた、いつも通りの朝だった。
家は高校からそう離れていないので、本来ならもっと遅く起きても問題ないのだが、私が平日に必ずこの時間に起きているのには理由がある。
軽く身支度をしてから家を出て、隣の部屋…026号室へ重たい足取りで向かった。
鍵がかかっていない部屋に躊躇なく入り、迷いなく進んだ先には__
「ゾム、朝だよ」
「…」
「ゾムさーん、早くしないと遅刻しちゃうよー」
そう、私はこの男__鳥井希の目覚まし時計の代わりにされているのだ。
「…まだ5時半やん、」
彼は重たい瞼を開き、近くに置いてあったスマートフォンを見るなりそう呟いた。
「そうでもしないと起きないから言ってるんだけど？」
「6時になったら起こして」
そう言ってゾムは再び目を閉じた。
私は軽くゾムを睨みつけた後、彼の家に置いてあるホットサンドメーカーで2人分の朝食を作った。
「ゾム、ご飯できたから起きて」
「ん゛〜〜…早いねんおまえ…」
「もう6時だよ」
「7時に出るんやろ？まだええやんか…」
「じゃあ先いくからね」
先に行こうとして立ち上がろうとすると、突然手首にひやっと冷たい感触がした。
「ほな、一緒に寝よ？｣
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作者名：雨木 | 作成日時：2024年4月8日 2時
