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二日 ページ2
「毎朝大変そうやな、Aちゃんも」
「じゃあ鬱くんが代わりにしてくれない？」
「キツい」
SHRが終わった後、前の席の鬱くん…鬱島大に哀れみの目を向けられる。
あの後散々ごね続けたゾムはギリギリの時間になると飛び上がり、急いで準備を始めたせいで私も遅刻ギリギリに登校するハメになったのだ。
「ていうか、なんでAちゃんは毎朝その係になったん？」
そう言われると、この習慣が生まれた経緯が思い出せなかった。
「なんでだっけ、中学校からずっとやってる事だから覚えてないや。」
「中学の時からなんや」
「うん、私が中学の時に今のマンションに引っ越してきたの。」
ほーん、と鬱くんは呟いた。
「だったらそのルーティンが生まれるのも自然な流れやな。」
ふと、横目で窓側の席の方へと目を向けるとゾムは友達と楽しそうに話に花を咲かせていた。
鬱くんも私の視線を辿り、ゾム達の方を見ていた。
「その割にはお前ら、全く学校で喋らんよなあ」
その通りで、私とゾムは朝以外会話を交わす事はほとんど無いのだ。
別に仲が悪い訳では無い。学校でゾムと話す機会が無いだけだ。
「私はゾムの目覚まし時計ってだけ。それ以上でもそれ以下でもないんだよ。｣
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作者名：雨木 | 作成日時：2024年4月8日 2時
