【d!】さよなら、モーニング・コール【zm】 (ページ4)

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四日ページ4

定刻通りにゾムの部屋へ入ると、そこには衝撃的な光景が繰り広げられていた。

「な、なんで起きてるの？」

なんと、あのゾムがこんな朝早くに起きていたのだ。しかもご丁寧に2人分の朝食も作られている。

「なんでって、今日はそういう気分ってだけやから。」

あっさりとした、いつもと何一つ変わらない声色でゾムはそう言う。

「こんな事、天地がひっくり返っても無いと思ってたよ…」

「ほら、飯食ったら今日はゆっくり学校行こ？」

どこかご機嫌そうなゾムは口角をにっとあげて耳元でそう囁いた。

・

「なんつーか、変な気分やな。この時間にAと喋ってるの」

確かに、いつも走りながら登校してるせいで登校中に会話を交わすことは無かった。こんな穏やかな朝は久々だ。

「いつもこの時間に起きてくれれば助かるんだけどなー？」

そういうとゾムはいやぁ…と声を漏らして頭を掻いた。

「もし俺が毎朝この時間に起きたらもう朝来てくれないん？」

確かに、もしゾムが1人で起きることができるなら私はゾムと登校しなくなってしまうのだろうか？

そう考えていると、不思議と胸の奥で虚しい気分になってしまう自分がいた。多分、そうするともうゾムと関わることはなくなってしまうから。

「んー、いざその時にならないとわかんないや。」

私はそうやって言葉を濁した。