第四章 日常になること ページ1
神社の参道を掃除していると、にゃあという声がした。
Aさんがこの神社にきて１ヶ月と少し。
生活環境が著しく変化したせいもあってかここ数日は体調を崩して部屋で療養している。
代わりに俺が掃除をしているわけだが……
「なんや、珍しい参拝者やな」
黒猫は『にゃあ』と愛想よく足元に擦り寄ってくる。
箒を置きその小さな体を持ち上げると右後ろの足に傷があることに気付いた。
「なんやニャンカス。怪我してるんか」
顎元を撫でるとふにゃふにゃと鳴き声を上げる。
このまま見て見ぬ振りをするのも目覚めが悪いので本殿に連れていき治療することにした。
・・・
「で？この有様というわけか」
「俺のせいちゃう。ニャンカスの前で急にデカい声出すコネシマが悪いんや」
「俺のせいかぁ！？」
そう、治療するところまではよかったのだ。
消毒をし、ガーゼを当て包帯を巻く。
最悪そのままこの神社に住み着いてくれてもええななんて思いながら。
しかし勢いよく襖を開け大きな声で俺を呼んだコネシマに驚きニャンカスは大暴れ。
部屋を飛び出し、廊下を走り回り、勝手場を荒らし、要するに本殿内は酷い有様だった。
目の前で大きくため息をついたのはまだ眠気まなこの大先生だ。
寝ていたところを猫に起こされたらしく、頬には見事な引っ掻き傷があった。
「とにかく本殿の中綺麗にせぇよ！？ニャンコめ…見つけたらとっちめてやる…」
ずり落ちた眼鏡を上げながら大先生は自分の部屋へと戻っていった。
残された俺とコネシマは沈黙の後口を開く。
「じゃあコネシマさんはこの辺の片付けお願いしますね」
「はぁ〜〜〜仕方ねぇか〜〜」
多少は責任を感じているのか、コネシマは重い腰を上げると掃除を始める。
「俺は勝手場の方に行ってきます」
暴れて怯えたニャンカスも探さなくては。
辺りを警戒しながら酷い有様であろう勝手場へ向かった。
・・・
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味鈴(プロフ) - あいすみるくてぃーさん» ありがとうございます！好きに刺さったなら幸いです！気長にやっていきますのでよろしくお願い致します！ (6月5日 7時) (
レス) id: 0263eefc6e (このIDを非表示/違反報告)
あいすみるくてぃー - 初コメ失礼します！めちゃめちゃ好きです！続き楽しみです♪ (6月4日 0時) (レス) @page10 id: 371807440b (このIDを非表示/違反報告)
味鈴(プロフ) - 檸檬さん» わー！コメありがとうございます！気長にやっていきます！嬉しいです！ (6月3日 21時) (レス) id: 0263eefc6e (このIDを非表示/違反報告)
檸檬 - 初コメ失礼します！応援してます！投稿も頑張ってください！ (6月3日 20時) (レス) @page4 id: b3274f6834 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：味鈴
| 作成日時：2023年6月2日 21時
