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「あ〜〜気ぃ悪いわ〜〜」
気持ちよく眠っていた。
外が妙に騒がしいとは思ったがそんなことはどうでも良い。
ふわふわと心地のいい睡魔が身体全体を包んでいたところで突然、少しだけ開いた襖の隙間から猫が入ってきた。
「大先生の部屋はあかん！」
大きな大人ふたりに追いかけられびっくりしているのか、猫は俺の布団に飛び乗ったあと、コネシマの声とそこにいた俺にもびっくりし、顔を引っ掻いてまた外へ飛び出したのだ。
とんだおてんばめ。
おかげで最悪の寝覚めというわけだ。
イライラしながら縁側で煙を吐いていると、お盆に粥を乗せたロボロが通りがかった。
「大先生、ええところに！」
「なんや」
お盆に乗った粥を床に置くと、スッと俺に渡すように近付ける。
「これ、Aのところに持って行ってや」
「はぁ？お前が作ったんならお前が持っていけや」
「俺、トントンにゾムの様子見てこいって頼まれたんや」
トントンに……
そう言われると断り辛くロボロは俺が返事を返す前に「よろしく！」とその場から去ってしまった。
作り立てで湯気の出た粥を放置しておくのも申し訳なく、渋々それを部屋まで持っていくことにした。
「Aちゃ〜ん、入るで〜」
「どうぞ…」
いつもより鼻声で、少し苦しそうな返事が返ってくる。
襖を開けると布団から身体を半分だけ起こしたAがちょうど水分を摂っているところだった。
「どうや？体調は」
「初日よりは良くなりました」
とは言うものの、まだまだ万全とは言い難そうだった。
体調を崩すのも無理ない。
訳の分からない男たちに囲まれ、契約を迫られ、恐ろしい魔物と戦い、住み慣れないところに住んでいるのだから。
自分たちのために招き入れたとはいえ罪悪感を感じないわけではなかった。
「…ロボロが粥を作ってくれたんや。食うか？」
「はい、少しだけ」
そう言いながらコップを持つAの手は小刻みに震えていた。
熱のせいか、水分不足のせいか、脆くて弱い生き物だと再確認せざるおえない。
「ほれ」
さっさと置いて行こうと思ったが気が変わった。
Aの隣に行くと粥を小皿に入れスプーンで掬い口元まで持っていく。
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味鈴(プロフ) - あいすみるくてぃーさん» ありがとうございます！好きに刺さったなら幸いです！気長にやっていきますのでよろしくお願い致します！ (6月5日 7時) (
レス) id: 0263eefc6e (このIDを非表示/違反報告)
あいすみるくてぃー - 初コメ失礼します！めちゃめちゃ好きです！続き楽しみです♪ (6月4日 0時) (レス) @page10 id: 371807440b (このIDを非表示/違反報告)
味鈴(プロフ) - 檸檬さん» わー！コメありがとうございます！気長にやっていきます！嬉しいです！ (6月3日 21時) (レス) id: 0263eefc6e (このIDを非表示/違反報告)
檸檬 - 初コメ失礼します！応援してます！投稿も頑張ってください！ (6月3日 20時) (レス) @page4 id: b3274f6834 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：味鈴
| 作成日時：2023年6月2日 21時
