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(side：S)
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休み時間。
ノートを見せてもらうとしゅーさんの席へ駆け寄る。いつもなら大体寝たフリをしているのに、珍しく窓の外を見ていた。
「どしたん？」
俺の問いにしゅーさんは「アレ」と言ってグラウンドを指差す。赤いラインが入った体操服を着た生徒、即ち一年生が体力テストをやっていた。
男子の集団から少し外れた、よく見る猫背気味のくせっ毛男を発見。蘭たんだ。なぜか突っ立っている。
「何見てるんですかね」
二人して蘭たんの視線の先を追う。
ちょうど、トラックに引かれた白線のスタートラインに立つ女子がいた。
「女子かよ」
「女子ですねぇ」
まったく蘭たんという奴は。
まあ確かに？走ってる女子見たくなる気持ちは？分からなくもないけど。多分しゅーさんも同じこと考えてる。だってそういう顔をしてるし。
ふと気づいたことがある。並んでいるうちの一人の女子は、記憶に新しい。
綺麗に切り揃えられたボブ。髪の毛は太陽の光が当たって茶色っぽくなっている。女子の中では少し高めの背丈。話をした時、目線が近かった覚えがある。
普段女子(しかも歳下)とは中々喋らないから、その印象が脳裏に焼き付いていた。
「穂高さんや」
「エッ、なんで見えるんすか。野生児ですか」
「ちゃうわボケ」
蘭たんの荷物取りに行ったときと、廊下を歩いてたときに出会った蘭たんのクラスメイト。もう一人は知らん。
しゅーさんは、んん？と唸りながら目を凝らしている。視力がさほど良くないからか、とんでもなく目付きが悪くなっている。ブッサイクやわ。
そうこうしているとパンッと音が響いて、二人は走り出す。
「おー、速い速い」
「揺れてますねぇ」
「思っても口に出すなそんなこと……」
女子が聞いたらブチギレ案件なことを言い、目を三日月の様にさせた笑みを浮かべている。心底気持ち悪い。俺はまだ口に出してないだけマシだろう。
あっという間に走り終えて談笑している。蘭たんはというと早々に踵を返して何処かへ行ってしまっていた。
「蘭たんってああいう子がタイプなんですかね」
「いや？女子が走ってたから見てただけやろ」
陰キャやし。
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ぱるぱる(プロフ) - けみすぅさん» お待たせしました……！ありがとうございます、頑張ります！！ (8月12日 15時) (
レス) id: 7a8872ac1a (このIDを非表示/違反報告)
けみすぅ(プロフ) - お待ちしておりました…、！！無理ない範囲で更新頑張ってください楽しみにしてます…♡ (8月9日 4時) (レス) @page18 id: 32d0e6279e (このIDを非表示/違反報告)
ぱるぱる(プロフ) - 八分雨_さん» ありがとうございます！！！！エモすぎて泣きました…… (2021年6月12日 20時) (レス) id: c973c4b273 (このIDを非表示/違反報告)
八分雨_(プロフ) - 初コメ失礼します！作品めちゃくちゃに大好きです！…夏終わりませんよね… (2021年6月10日 6時) (レス) id: 1ae85e2dd8 (このIDを非表示/違反報告)
ぱるぱる(プロフ) - 散歩雨さん» ｱｯｱｯｱｯありがとうございます！！！！そう言っていただけてとても嬉しいです！伸びるように更新頑張ります！ (2021年5月28日 21時) (レス) id: be4d8b08b6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぱるぱる | 作成日時：2021年5月12日 0時
