16:そこ。尻丸見えやぞ ページ16
「いーち、にー、さーん…」
朝日を浴びながらやる気のない声を出すのはこの世界の勇者であるらしい私だ。ロラさんのお下がりの洋服を着て、そこら辺に落ちていた木の棒を素振りする。店の開店はお昼時の12時から、閉店は22時まで。その後に片付けなどの業務が入るため仕事を終えるのは日付が変わる頃が多い。そのため早起きすれば自分の鍛錬の時間に当てられる。元々ブラック企業勤めだったので、遅寝早起きは得意なのだ。不健康万歳。
「さんじゅー、さんじゅいちっ……やばいこれ意外に疲れる…」
まずはノルマ30回にしようと、決めてちょうどいいサイズの岩に座る。水をごくごく飲みつつ、休憩に勤しんでいれば見覚えのある男の姿を見つけた。
「……ん、ロボロさんだ」
まだ時刻は5時のはず。村の老人が起き出す時間帯に森へと向かうのは同僚のロボロさんだった。朝から面布をしっかりつけて変わりのない姿であったが、唯一いつもと違うのは背中に立派な弓を背負っていたことか。
そのままスルーすることもできたが、何だか気になって後を追う。
矢が風を切り、真っ直ぐに伸びて的を得る。
「えぇ〜……オリンピック選手じゃん…」
そう、ロボロさんは弓の名手のようだった。周囲の音になど微動だにせずに集中し、的を狙う。そういえば学生時代に気になっていた先輩は弓道部だったな……なんて懐かしいことを思い出しながら私はそっと木陰から彼を眺める。なんだかこれではストーカーのようでいつ声をかけようかと迷うが、ロボロさんのすさまじい集中を邪魔できるほど心は強くなかった。
───ステータスを表示しますか？
［はい］［いいえ］
突如浮かび上がるウィンドウにひっくり返りそうになりながらも、はいを押す。すると自分のものではなく、弓を射る彼のステータスが表示された。
［ロボロ Lv.4 種族ホビット 弓矢の使い手］
［筋力:15］［体力:8］［魔力:1］［知恵:39］
［素早さ:11］［魅力:2］［物理防護力:12］
［魔法防護力:0］［幸運:5］
［スキル:霜が声］
［スキル:？？？］※この情報はまだ開示されません
［特性:月冴の射手］
「おお…全体的に私より上、だな」
「さっきからブツブツと、何か用か？」
「へ、」
「そこ。尻丸見えやぞ」
完全にロボロさんと目があった。
「いつから気付いてたんですか…」
「森に向かう時から」
「なるほど。最初から…ってわけですね！」
17:弱くてありがとな→←15: 大事なことを今更言うんですか
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#みなせ(プロフ) - はァｯバチくそに大好きな作品を見つけてしまった…!!!いや、見つける運命だったのかもしれない!!!!!!!rbrと夢主ちゃんが最初に仲間になるの…神では???続き楽しみに待ってます!!!!!!!体調にお気をつけください〜! (4月30日 17時) (
レス) @page35 id: af4a079e32 (このIDを非表示/違反報告)
鳩山(プロフ) - おもちさん» コメントありがとうございます…！最新話までお読みいただき感謝しかありません。おもち様もご自愛くださいませ！今後ともよろしくお願いします。 (8月2日 13時) (レス) id: 34023827fc (このIDを非表示/違反報告)
鳩山(プロフ) - 紅さん» コメントありがとうございます…！面白いと言っていただきすごく安心しました！ゆっくり更新ではありますが今後ともよろしくお願いします。 (8月2日 13時) (レス) id: 34023827fc (このIDを非表示/違反報告)
おもち - 次の展開が楽しみすぎる！無理せず頑張ってください！ (7月25日 22時) (レス) id: 5f4d3dd2ed (このIDを非表示/違反報告)
紅 - とっても面白いです!!続き楽しみにしてます! (7月24日 17時) (レス) @page29 id: b3496c9ef0 (このIDを非表示/違反報告)
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