17:弱くてありがとな ページ17
彼からの視線が非常に冷たいことが分かって慌てて話題を変える。
「ロボロさん、弓の使い方お上手ですね。
「…ホビット族は元々弓の名手なんや。普段は穴で過ごしとるから住処の入り口から射るように小さな頃から訓練する」
「へえ。だから的を外さないと」
「十何年続けてきとるしな。それよりあんたのへなちょこ素振りは何なん」
「エッそれ見てたんですか！？」
「見てたというか視界に入ったんや」
「………鍛錬ってやつです」
「………」
「…無言やめてもらっていいですか。」
もう少し社交性を磨いてほしいものだ。ツッコミいれるとかで和やかな雰囲気作りをした方がいいと思う。しかし他人というのは思うようにいかないものなので、私は曖昧に微笑んだ。
「…あんたは冒険者やったんか」
「冒険者というカテゴリーには属していると思います…？」
「それすら知らんのか。せや、冒険者の中には魔物や魔王を倒そうとする勇者を支えるために
「あー…いえ。騎士というか…」
ごにょごにょと誤魔化しているとロボロさんは急に目付きを鋭くして「あそこに隠れろ」と私の身体を木陰に押し込んだ。
「え、なんですか急に」
「ええから。しばらくそっから出てくんな」
「ろ、ロボロさん…？」
ロボロさんはそのまま森の入り口の方を向く。すると、そこから傭兵二人組がやってきた。
「おいおい…何でこんなところにホビット族がいるんだ？」
「朝から嫌なもん見ちまって気分わりーな」
彼らも訓練に来たのか、大剣と双剣を持っている。朝練に来るんだ…と少し感心していれば、彼らは急にロボロさんに手を挙げた。ゴンッと鈍い音が周囲に響く。「ひ…」と声を出してしまったが、それは彼らの笑い声でかき消されてしまう。
「ハハハハッ！わざわざ命をかけて魔物退治なんてしなくてもよ〜こうやって他人を痛ぶるだけで経験値がもらえるなんて、便利だよな！」
「弱くてありがとな、ホビットくん！」
彼らは容赦なく、大剣と双剣を振りかざす。逃げて、と叫びたいのにその一言を告げられず、震えてしまう。
実際に誰かが暴力を受ける場面を見るのは生まれて始めてだったからだ。ケホケホ、とロボロさんが咳をして身体からは血が流れる。何分、いや何十分続いたかはわからなかった。男たちは彼に暴力を振るう間、ずっと笑っていた。
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#みなせ(プロフ) - はァｯバチくそに大好きな作品を見つけてしまった…!!!いや、見つける運命だったのかもしれない!!!!!!!rbrと夢主ちゃんが最初に仲間になるの…神では???続き楽しみに待ってます!!!!!!!体調にお気をつけください〜! (4月30日 17時) (
レス) @page35 id: af4a079e32 (このIDを非表示/違反報告)
鳩山(プロフ) - おもちさん» コメントありがとうございます…！最新話までお読みいただき感謝しかありません。おもち様もご自愛くださいませ！今後ともよろしくお願いします。 (8月2日 13時) (レス) id: 34023827fc (このIDを非表示/違反報告)
鳩山(プロフ) - 紅さん» コメントありがとうございます…！面白いと言っていただきすごく安心しました！ゆっくり更新ではありますが今後ともよろしくお願いします。 (8月2日 13時) (レス) id: 34023827fc (このIDを非表示/違反報告)
おもち - 次の展開が楽しみすぎる！無理せず頑張ってください！ (7月25日 22時) (レス) id: 5f4d3dd2ed (このIDを非表示/違反報告)
紅 - とっても面白いです!!続き楽しみにしてます! (7月24日 17時) (レス) @page29 id: b3496c9ef0 (このIDを非表示/違反報告)
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