18:生きとる限り大丈夫やろ ページ18
「今日はこれぐらいか？」
「そうだな。ほら、ポーションだ。お前の手取りじゃ一生買えないような高価なもんだ。明日も遊んでやるからしっかり傷は治しとけよ。村長にバレても面倒だしな」
「あー、しかし楽な仕事だぜ。この村の近くに魔物なんていねーのに、少し噂を流すだけで大金払って護衛の依頼がくるなんてよ」
「ギルド長様々だよな。適当に村人いたぶってレベル上げして、金巻き上げてこいなんてよ」
「天才の発想だろ」
「「ハハハッ」」
男たちは全てを話していた。この場には村から疎まれるホビット一人しかいないと思い込んで。
「ロボロさん…っ！」
「…なんや、逃げてなかったんか」
「だ、大丈夫ですか？」
「…生きとる限り大丈夫やろ」
ポーションと呼ばれた小瓶を空けて、彼は中に入っていた液体を飲み干す。すると彼が負っていた傷がみるみる治っていった。
「それなんなんですか」
「ほんまあんたって世間知らずやな。ポーションも知らんのか」
「……飲んじゃって大丈夫なんですか」
「さすがにポーションに毒は入ってないからな。村に住んどる限り、一応殺す気はないらしいで。レベル上げに利用しとるなら尚更、な。」
「一体どういうことなんですか。あの感じから今回が始めてじゃないですよね」
「………」
「どうして村長に相談しないんですか」
「したって無駄やから」
「…そんなわけ、」
村の人々とはもう顔見知りになっていた。ロラさんの店で働いていると向こうから話しかけてくれたのだ。森で迷子になっていた亜人として私はそれなりに村の話題にあがっていたらしく老人たちや子供達とよく世間話を兼ねてコミュニケーションをとっていた。みんな温かく、優しい。その中でも村長と呼ばれるお年を召した老人は誰よりも優しく、村のことを考えている人だった。
「さっき言っていたこと、言ってやれば…」
「村の人が優しいのは、あんたが亜人やからや。誰もホビットとは関わりたがらん。それこそ死んだってしばらくは気づかんやろな」
「…ホビットの何がそんなに悪いんですか」
「は？」
「種族って、そんなに大切なんですか！？」
こんなにボロボロになって、理不尽に傷を負って。
その理由がホビット族だから…なんて馬鹿らしい。
「ロボロさんは私と同じように会話して、同じ目線で立って歩いて……心だってあるのに」
悔しくて、涙が流れる。
いい年こいて人前で泣いてしまうなんて恥ずかしい。
それでも、どうしてか涙が止まらなかった。
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#みなせ(プロフ) - はァｯバチくそに大好きな作品を見つけてしまった…!!!いや、見つける運命だったのかもしれない!!!!!!!rbrと夢主ちゃんが最初に仲間になるの…神では???続き楽しみに待ってます!!!!!!!体調にお気をつけください〜! (4月30日 17時) (
レス) @page35 id: af4a079e32 (このIDを非表示/違反報告)
鳩山(プロフ) - おもちさん» コメントありがとうございます…！最新話までお読みいただき感謝しかありません。おもち様もご自愛くださいませ！今後ともよろしくお願いします。 (8月2日 13時) (レス) id: 34023827fc (このIDを非表示/違反報告)
鳩山(プロフ) - 紅さん» コメントありがとうございます…！面白いと言っていただきすごく安心しました！ゆっくり更新ではありますが今後ともよろしくお願いします。 (8月2日 13時) (レス) id: 34023827fc (このIDを非表示/違反報告)
おもち - 次の展開が楽しみすぎる！無理せず頑張ってください！ (7月25日 22時) (レス) id: 5f4d3dd2ed (このIDを非表示/違反報告)
紅 - とっても面白いです!!続き楽しみにしてます! (7月24日 17時) (レス) @page29 id: b3496c9ef0 (このIDを非表示/違反報告)
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