23:可愛い子には苦労させろ ページ23
それからというものの村長たちは役に立たなかった傭兵二人を解雇し、私とロボロさんへ謝礼の祭りを開いてくれた。見たことのない果物や美味しそうなロラさんの手料理が運ばれてきて働かず食べれるって最高だな、と口を動かしながら思う。
「それにしても、Aちゃんのあの輝きはなんだったんだ？」
「水色の綺麗な光に包まれとったなぁ」
「わしの幻覚じゃなかったのか」
老人たちに囲まれてお酒を注がれたのなら社会人として飲まないわけにも行かず………。
「そー！なんですぅ…わたしもやりたくなかったのに、むりやり勇者だのなんだのいわれて…っ！」
「そりゃ大変じゃなぁ」
「可愛い子には苦労させろと言うからなぁ」
「やらないと、みんなしぬからぁ…やるしかなくて…」
視界がポヤポヤと回っている。これ以上飲んだら危険だなと思う反面、今の状況が楽しすぎてお酒を飲む手を止められない。これが酔っ払いというやつである。
「みなさん、わたしのために、しんぺい神を崇めてくれますかあ？」
「カミサマとやらがどんな存在なのかは分からんが、勇者様が救ってくださった命じゃ。もちろんあなたの行く道は我々の道でもありますぞ」
「そうじゃ、そうじゃ」
「み、みなさん…！！」
「そんなところでもう一杯」
「あ、ありがとうございまぁす」
やんや、やんやと酒を注がれひたすらに飲み干す。隣を見れば同じように村人に囲まれて酒を注がれるロボロさんの姿があった。
「ロボロさぁん、飲んでる〜？」
「…酒弱いんやな、自分」
「へへへ、おいしいですよね。おさけ」
「…うまいって初めて知ったわ」
しんみり、と呟いた彼の言葉に目を見張る。酒が回って潤んでいた視界もいくらかクリアになったような気がした。
「ふだんは、あんまり飲まないんですか？」
「成人する前に里を出たからな」
「わぁ、ちゃんと成人前は飲まなかったんですねえ」
「里の決まりは守らんとあかんやろ」
「わぁ、真面目だ。ロボロさんの話、…というか故郷の話、聞いてみたいです…！ホビット、族…でしたっけ？」
その言葉に彼は目を丸くして、「はは、ほんまAは何も知らんのやな。しゃーないわ」と、どこか嬉しそうに故郷の話をしてくれた。
───平和と食事を何よりも愛するやさしい種族のこと。里には一族みんなが集結する豪華な酒場があり、将来そこで酒を飲むことが夢だったこと。
彼の言葉の多さこそが、彼が故郷を愛していることを物語っていた。
24:さびしかったですね→←22:よ〜やく、レベルアップしたなぁ
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#みなせ(プロフ) - はァｯバチくそに大好きな作品を見つけてしまった…!!!いや、見つける運命だったのかもしれない!!!!!!!rbrと夢主ちゃんが最初に仲間になるの…神では???続き楽しみに待ってます!!!!!!!体調にお気をつけください〜! (4月30日 17時) (
レス) @page35 id: af4a079e32 (このIDを非表示/違反報告)
鳩山(プロフ) - おもちさん» コメントありがとうございます…！最新話までお読みいただき感謝しかありません。おもち様もご自愛くださいませ！今後ともよろしくお願いします。 (8月2日 13時) (レス) id: 34023827fc (このIDを非表示/違反報告)
鳩山(プロフ) - 紅さん» コメントありがとうございます…！面白いと言っていただきすごく安心しました！ゆっくり更新ではありますが今後ともよろしくお願いします。 (8月2日 13時) (レス) id: 34023827fc (このIDを非表示/違反報告)
おもち - 次の展開が楽しみすぎる！無理せず頑張ってください！ (7月25日 22時) (レス) id: 5f4d3dd2ed (このIDを非表示/違反報告)
紅 - とっても面白いです!!続き楽しみにしてます! (7月24日 17時) (レス) @page29 id: b3496c9ef0 (このIDを非表示/違反報告)
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