29:スライムって物理攻撃効かないんですか ページ29
冒険日記おおよそ一週間目
Lv.5A、武器木の棒(入手場所その辺の道)
Lv.9ロボロ、武器柊の弓
トントンさんの言われた通り、ギルドから数十分歩けば、水々しい若草の広がる草原が見えた。冒険初心者達にも優しいチュートリアルというわけだ。並んだ二人に相対するのはLv.10のスライムだ。
先攻はこちらであった。
「おらっ」
ぺちり、木の棒がスライムの丸びたフォルムに当たり、こちらに気づいていなかったスライムはヒアルロン酸も驚くモチモチ肌を見せつけて振り返る。冒険初心者の私たちはその時はまだ知らなかった。───スライムに物理攻撃が無効だということを……。
「効果ないんですけど！」
「なわけあるか！ 見とけ！」
弓を引き、弧を描いて彼の放った矢がスライムの眉間に刺さる。しかし、ぬるり…びちゃり…と音を立ててその矢をスライムは体の中に取り込んでいく。
たった一体だったはずのスライム。私たちがてんやわんやしている内に複数体に囲まれ、
……そして、
「……で、こうなったと。」
ローション相撲でもしたのか、というほど全身ドロドロになった私達を冷たい眼差しで見つめるのは、この度我々がお世話になることになったギルドキーパーのトントンさんだ。むさ苦しさの広がるギルド内での癒しポジが彼ということで冒険者たちから月に何通もクレームが来ているそうだが、彼の有能さから変更の余地はないらしい。昨日出した私のクレームも受理されずに非常に遺憾である。
「スライムって物理攻撃効かないんですか」
「基本中の基本やろ。何でそんなんも知らんと戦いに行くんや。新手のじさつか？」
「依頼だってノリノリで渡してきたのトントンさんじゃないですか」
「せやぞ。俺らが物理型なのハナから分かってたやろ」
「当たり前や。だからこそスライムに当てたんやろが。スライム倒したいんなら、さっさと魔道士を仲間に引き入れるんやな。それかレベルあげて属性つけるかや。」
「えぇ…属性って生まれ持った才能じゃないんですか」
「基本は生まれた時からマナの回路は決まっとるけど…たまにレベルアップと同時に覚醒するやつもおるからな。一概には言えへん。まあ見た感じAが覚醒するとは思えんけど。」
「一言余計なんですよね…これが可愛らしい受付嬢なら素直じゃないツンデレなんだから、で済むんですけど」
「昨日のクレーム、お前なんやな？」
「あ、」
どうやら本当にトントンさんは仕事が早いらしい。
30:早くあの憎たらしい敵を倒したいです→←28:さて、新人冒険者共。
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#みなせ(プロフ) - はァｯバチくそに大好きな作品を見つけてしまった…!!!いや、見つける運命だったのかもしれない!!!!!!!rbrと夢主ちゃんが最初に仲間になるの…神では???続き楽しみに待ってます!!!!!!!体調にお気をつけください〜! (4月30日 17時) (
レス) @page35 id: af4a079e32 (このIDを非表示/違反報告)
鳩山(プロフ) - おもちさん» コメントありがとうございます…！最新話までお読みいただき感謝しかありません。おもち様もご自愛くださいませ！今後ともよろしくお願いします。 (8月2日 13時) (レス) id: 34023827fc (このIDを非表示/違反報告)
鳩山(プロフ) - 紅さん» コメントありがとうございます…！面白いと言っていただきすごく安心しました！ゆっくり更新ではありますが今後ともよろしくお願いします。 (8月2日 13時) (レス) id: 34023827fc (このIDを非表示/違反報告)
おもち - 次の展開が楽しみすぎる！無理せず頑張ってください！ (7月25日 22時) (レス) id: 5f4d3dd2ed (このIDを非表示/違反報告)
紅 - とっても面白いです!!続き楽しみにしてます! (7月24日 17時) (レス) @page29 id: b3496c9ef0 (このIDを非表示/違反報告)
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