34:魔導士には期待しないでください ページ34
「ふぅ…こんなもんか」
「意外に楽勝やったな」
レベルアップの音がする。ロボロの言葉通り、苦戦する訳でもなく昼間に出現するモンスターのほとんどは討伐に成功した。
「この後どうする？日が沈むまでにはまだ時間あるし…」
「とりあえず昼飯食って、少し休むか。夜までぶっ通しはキツイやろ」
「ん、そうだね。昼は大丈夫そうって里長に報告しに行く？」
「そうしよや」
「オッケー！ついでにさ、私たちのパーティに相応しい魔導士がいるか聞いてみよう」
．
．
．
「冒険者様。この度は本当にありがとうございます」
「いえいえ、まだ依頼は完了してませんので。このまま夜型モンスターも討伐出来たらまた報告しますね！」
「ええ。助かります」
「あ、せや。里長に聞きたいんやけど、ここに魔導士って居らへんか」
「…魔導士、ですか」
「やっぱりそうなかなか居ませんよね。」
里長が何か考えるように眉間に皺を寄せる。ただ居ないと言うよりも私たちに対して言うべきか迷っているような表情だ。
「あー…もしかして何か訳ありですか？」
「…実は、ここ最近魔物が活発になってきたためにベレニカの魔導士は王都の方に召集をかけられておりまして。今、この里にいるのはたったの二人だけなのです。」
「あぁ、なるほど。ではその二人が里の防衛のためにも必要な存在ってことですか」
私たち冒険者が唯一の魔導士を引き抜いていかないか心配している様子だったのか、と腑に落ちていると、里長は「いえいえ」と否定する。
「ん？それならその二人紹介してもらってもええか。夜型モンスター退治するのに念の為連れて行きたいねん」
「……一人はお二方もお会いしている宿舎のばあばです。ああ見えて、里のライフラインを全て任されている凄腕でして。」
「何か納得できます。あの人只者じゃなかったですもん。」
「じゃあ、あの婆さん連れて行くか」
「ばあばの就寝時間は20時ですので夜は難しいかと…朝は4時に起きるのでその頃だと大丈夫です」
「いやいやいや、一番魔物が活発な時間に寝られても！？」
「朝起きんの早すぎやろ！！も、もう一人はどうなんや！？」
「実はそのばあばの孫がおりまして…」
「凄腕の血筋やから相当な使い手なんか？」
「それが……その、問題ばかり起こしていまして」
「「問題？」」
「えぇ。…そのためうちの里の魔導士を頼るのはあまりお勧めはしないですね。」
35:口より先に手が出るタイプなんです→←33:さぁて、いっちょ働きますか
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 279人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「wrwrd」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
#みなせ(プロフ) - はァｯバチくそに大好きな作品を見つけてしまった…!!!いや、見つける運命だったのかもしれない!!!!!!!rbrと夢主ちゃんが最初に仲間になるの…神では???続き楽しみに待ってます!!!!!!!体調にお気をつけください〜! (4月30日 17時) (
レス) @page35 id: af4a079e32 (このIDを非表示/違反報告)
鳩山(プロフ) - おもちさん» コメントありがとうございます…！最新話までお読みいただき感謝しかありません。おもち様もご自愛くださいませ！今後ともよろしくお願いします。 (8月2日 13時) (レス) id: 34023827fc (このIDを非表示/違反報告)
鳩山(プロフ) - 紅さん» コメントありがとうございます…！面白いと言っていただきすごく安心しました！ゆっくり更新ではありますが今後ともよろしくお願いします。 (8月2日 13時) (レス) id: 34023827fc (このIDを非表示/違反報告)
おもち - 次の展開が楽しみすぎる！無理せず頑張ってください！ (7月25日 22時) (レス) id: 5f4d3dd2ed (このIDを非表示/違反報告)
紅 - とっても面白いです!!続き楽しみにしてます! (7月24日 17時) (レス) @page29 id: b3496c9ef0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
