【序】覚め、覚ました ページ2
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私は確かに生きた。何の変哲もない平和な国で、終わり無き動作を全力で、且つ無気力に、不変の日常を歩んだ。
私は確かに笑っていた。機械的な作業間に一つの楽しみが出来たから。あの時の私は、あの人生の中で一番生き生きとしていただろう。つまらない自分が変化を齎されるくらいには大好きで、特別な存在だった。
私は確かに死んだ。仕事帰りに倒れて、其の儘事切れた。症状からして例の流行病だったと思う。本当に呆気なく、生命活動に終わりを告げた。
産声が聴こえる。
二度目*、私の記憶はまた一から綴られた。
人を殺めた。生きるために。神様でさえ目を逸らしてしまうくらいには手を血で汚した。そこに感情なんて無い。そんなモノ一々持っていたら死ぬような酷い環境に立たされて、私は何故か
出会った。
誓った。人の欲と悪意が集まり煮詰まったような、害悪と云うに相応しい国に革命を起こし、王の座についた彼に勧誘された私は自分の持ちうる全てを捧げた。
覚えてなかったくせに、私は彼らに惹かれた。
黒色と深緑色と赤色、そこに水色に白色に青色が加わり、更に藤色と黄色と桃色、
初めは空いていたお腹は溢れかえりそうな程いっぱいになって、だからこそ不安と恐怖に駆られる夜が増えた。
嗚呼そうか、私は………………
段々と色付き、鮮明になっていくソレは朱殷で乱雑に塗り潰されたのを最期にプツリと途切れた。
全てを理解して、呆れ、笑った。
疑うまでもない。あれは紛れもなく、私自身の記憶だ。
記憶を取り戻す、なんて余りにも突飛な出来事に混乱した脳みそは 与えられた数十年分の情報を整理しきれずショートを起こし、私はもう一度、それはそれは深い眠りについた。
───出来ることならあの頃に戻って、当時の自分をぶん殴りたい
そんな物騒な言葉を心中で吐き捨てながら＿＿
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怜巫(プロフ) - まるさん» コメントありがとうございます。イマジナリーッペンは自分でもお気に入りの造語です(笑)。ご期待に添えられるようなお話かは分かりませんが、気長にお待ち頂ければ幸いです… (11月20日 15時) (
レス) id: 42dc5a7528 (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - 今では珍しいパンゾンビ、P.6で出てきて懐かしすぎて久々に見に行ってしまいましたwイマジナリーッペンの語呂の良さ、微笑んでしまうようなやり取りetc…明日が一応更新日ということで、気長に楽しみに待っています！！ (11月18日 20時) (レス) @page33 id: dba6e6f19e (このIDを非表示/違反報告)
怜巫(プロフ) - ワカメさん» お褒めいただきありがとうございます！遅筆ですが頑張って続きを作成中ですのでこれからも本作品を何卒宜しくお願いします！ (10月3日 20時) (レス) id: 138669c149 (このIDを非表示/違反報告)
ワカメ - ものすごく面白いです！続き楽しみにしてます！ (10月3日 18時) (レス) @page22 id: 103dc78d5a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：怜巫 | 作成日時：2023年8月17日 5時
