◇ ページ26
「…まあ、アイツらがお前らを嫌いになることは無いやろうけどな」
"え、言ったっ？！"
ウツは平然を装いながらも内心驚き入っていた。
それもその筈、先程自身が呑み込んだ言葉を、それ迄静観の姿勢を貫いていたあの"兄さん"が発したのだ。一部を除くメンバーもぽかんとした、間抜けな表情を浮かべている。それでも完成された顔面は崩れてないのだから、ウツは思わず台パンしそうになった。なんっなんだよコイツらマジで。
…そう云う彼も大概であるがそれはさておき。
「皆本質は同じや。まあ、だからこそ抵抗感が生まれるんだろうが、別に忌避するまでのことじゃないやろ？」
「…俺らは産まれた時から、若しくは人格が完全に構成される前から記憶を持っていたからこそ、前世とさして差はないんやで？けどな、アイツらは抑記憶さえ持っとらん可能性がある」
「勿論、無理に記憶を思い出させようとは思っとらんし、それは皆同じやろ」
「でもさ、俺らが傍に居る限りその可能性は必ず付き纏うんやで？人格が完全に構成された段階で、別人格と言っても差異はない記憶を思い出してまえば、アイツらは………壊れてまうかもしれん」
「…ならばいっその事深く関わらん方が、って言うのがお前らの本心か。二人の前世との違いも確かに引っ掛かる点ではあるけど、結局はソレを隠すための言い訳に過ぎん。抑シャオロンとロボロ、元々幼馴染らしい二人が集まっても記憶は戻らんかったみたいやし、深く関わる云々は大先生がココに誘って乗られた時点でもうアウトやろ」
「…つまり？」
「今更ゴチャゴチャ考えても仕方ないと思うよ、俺は」
兄さんの容赦無い正論ブレードが我々を襲う…！
これがRPGやテレビなら、そんなテロップが出されていただろう。
意見と意見のぶつけ合い、即ち議論。議論を行う場が議会なのだ。今までは世界が違う等の不安からかそれとも日本人という人種の性なのか、前世よりも控えめ……というより、抑意見を述べる事に躊躇いが生じていたが、兄さんのお陰でそれもある程度拭われたようだ。
鼻息をふんすと鳴らし、諸悪の根源ことグルッペンはその赤い瞳に無邪気な邪気を宿す。…矛盾している？はてさて何の事やら。
「グルちゃん、笑ってるの隠してるつもりなんか知らんけど全く隠せてへんよ」
「む？」
「惚けんじゃねぇそれが許されるのはお花が似合う可憐な女の子だけじゃマジキチ愉悦部」
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怜巫(プロフ) - まるさん» コメントありがとうございます。イマジナリーッペンは自分でもお気に入りの造語です(笑)。ご期待に添えられるようなお話かは分かりませんが、気長にお待ち頂ければ幸いです… (11月20日 15時) (
レス) id: 42dc5a7528 (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - 今では珍しいパンゾンビ、P.6で出てきて懐かしすぎて久々に見に行ってしまいましたwイマジナリーッペンの語呂の良さ、微笑んでしまうようなやり取りetc…明日が一応更新日ということで、気長に楽しみに待っています！！ (11月18日 20時) (レス) @page33 id: dba6e6f19e (このIDを非表示/違反報告)
怜巫(プロフ) - ワカメさん» お褒めいただきありがとうございます！遅筆ですが頑張って続きを作成中ですのでこれからも本作品を何卒宜しくお願いします！ (10月3日 20時) (レス) id: 138669c149 (このIDを非表示/違反報告)
ワカメ - ものすごく面白いです！続き楽しみにしてます！ (10月3日 18時) (レス) @page22 id: 103dc78d5a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：怜巫 | 作成日時：2023年8月17日 5時
