羊が４４匹 ページ45
「う、鬱くん！！こんなところにいたんだね！！」
静かで気まずい空気を打破してくれたのは鬱……ではなく、鬱を追いかけてきたであろう坂崎さんだった。
「え、美麗ちゃん？……もしかして僕のこと追いかけてきたの？」
「へ……？う、うん。鬱くんと久しぶりにお昼食べたいなって……ごめんね？」
上目遣いで鬱にそう言う彼女は無意識なのだろう。
これぞヒロイン……とか言うやつなのだろう。これくらいは分かる。
停学中にゾムと何個のエｒゲやってきたと思ってるのよ。
なんとなく画面を見るのは気が引けて特に画面は見ずにゾムの解説を聞いてただけだけど。
……ゾムが必死になって解説してたことだけしか覚えていないけど……。
「えっとぉ……鬱くんも最近Aちゃんと一緒にいるよね。……どうして？
Aちゃんは私をいじめてきたんだよ？それに鬱くんだって同情してAちゃんに忠告したりしてくれてたのに、どうして人が変わったみたいにAちゃんと話すようになったの？」
……彼女は自分を中心に友人が回っていると思っているのだろうか。
どんなに印象が悪い人でも全てが悪なんかではなくて、どこかしらに良いところはあるもの。
その逆も然り。どんなに印象が良い人でも全てが良いわけではなくて、どこかしらに悪いところがある。
それが人なのだろうと私は思う。
だからこそ、人は簡単に意見を変えてしまう。いい人だって気がつけば警戒なんてしなくなる。
鬱はおそらく私にどこか良いところでも見つけたのだろう。嬉しい限りだけれど、私には全くわからない。
「それは僕の勝手やない？それと今日はAちゃんと食べる約束してるからまた今度にしよか」
しっかりと否定していく鬱はやはり正真正銘のクズなのだろう。こいつらが勝手に来るだけで別に約束しているわけではないのよね。
「わ、分かった！！また今度一緒に食べようね！！じゃ、邪魔してごめんね！」
目に涙を溜めて今にも泣き出しそうな彼女とは一変した元気な声で教室から出ていってしまった。
……そう言えば坂崎さん、会わないうちに雰囲気が変わった気がするのはどうしてだろうか。
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柚子。(プロフ) - うぃるそんさん» ありがとうございます！！！！頑張ります！！ (4月27日 22時) (
レス) id: e4888bfbe3 (このIDを非表示/違反報告)
うぃるそん - あー！！本当に大好きすぎます！これからも頑張ってください！！ (4月22日 23時) (レス) id: 4b19bdf32e (このIDを非表示/違反報告)
柚子。(プロフ) - ーーーさん» えへへ、ありがとうございます！！ (3月7日 20時) (レス) id: e5709cfba7 (このIDを非表示/違反報告)
ーーー - 好き······ (3月7日 18時) (レス) @page47 id: fc78fe5922 (このIDを非表示/違反報告)
むぎちゃ - 大好きです！（突然の告白）頑張ってください！ (10月12日 16時) (レス) id: bf3237f3d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柚子。 | 作成日時：2022年10月8日 9時
